フィリピンの格差問題。セブのゴミ山、ダンプサイトを訪れて。
セブの社会問題である、ゴミ山(通称:ダンプサイト)にいってきた。
今回、訪れたのはセブのダンプサイトの中でも有名なイナヤワンという地域。この地域で暮らしている多くの人は、ゴミを売ったお金で生計をたてている。ただ、最近、ダンプサイトへの入口が封鎖されてしまい、ゴミを売ることで生計をたてていた人の収入源が絶たれてしまった。
実際の写真をみてもらいたい。
▲一面に広がるゴミの山。最近は新たなゴミの投機を規制しているため、生ゴミ臭さは思ったよりはしない。衣類、プラスチック、家具、電化製品。ゴミの山はありとあらゆるもので構成されている。
▲桶や日用品などもゴミから拾ってきたものを使っている。どこまでが、ゴミでどこまでが家なのかがわからないこともしばしば。
▲雨が降ると足元がグシャグシャに。現地の人でも歩くのが困難そう。なぜか大量のカバンが道なりに設置されていた。滑り止めだろうか。
▲ゴミ山の外観。周りをぐるっと閉鎖され中に入れないようになっている。ソーシャルワーカーがこの付近に滞在している。
▲普通の民家。傾いている。表にはズタボロのソファが。フィリピンでは木造建築が多く、一軒一軒の家の距離が非常に近いのが特徴である。
現代では新聞やニュース、ネットを使えば欲しい情報に一瞬でアクセスすることができる。ただ、実際のゴミの匂い、気温、湿度、熱気、、、五感をフル活用することで得られる知識は自分の中に深く根付くことを実感した。普段、日本で快適に暮らしており、セブのたのしい一面ばかりみている自分にとってはなかなかに衝撃的な体験だ。
ゴミ山で暮らしている人たちにインタビューする。
「いまの給料で十分?」
「どんなときに一番幸せを感じるの?」
「将来何がしたい?」
彼らの返答は、
「いまの生活はとても大変。できればゴミ山ではないところに住みたい。でも家族といることができれば幸せ。夫が給料を稼いできた時にはささやかなパーティをするんだ」
つらい状況だからこそ笑顔で。フィリピン人の明るいマインドは底知れない。